水稲栽培用の自動抑草ロボット「アイガモロボ」を開発する 有機米デザイン株式会社へリード投資家として出資

ユナイテッド株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 兼 執行役員:早川 与規、証券コード:2497、以下「ユナイテッド」)は、 有機米デザイン株式会社(本社:東京都小金井市、代表取締役:山中 大介、以下「有機米デザイン」)へ、リード投資家として出資いたしました。

■有機米デザインの事業について

有機米デザインは、「地方都市の課題を希望に変える街づくり会社」であるヤマガタデザイン株式会社のグループ会社で、国内外における有機米市場の拡大に向け、田んぼの自動抑草ロボット「アイガモロボ」の開発と、有機米の生産支援および流通・販売の事業を展開しています。

「アイガモロボ」は有機米栽培時の主要課題である、除草の作業工数を大幅に削減できるプロダクトです。田植え後の田んぼに「アイガモロボ」を浮かべるだけで自律走行し、スクリューの水流による水の濁りを生むことで太陽光を遮り光合成を防ぎ、巻き上げられた土が雑草種子を出芽できない柔らかい土の層へ埋没させることで雑草を抑制するしくみです。また、ソーラーパネルを搭載しており、完全無人で自律走行するため面倒な管理も不要です。

画像:井関農機株式会社 アイガモロボ特設サイト( https://aigamo.iseki.co.jp/ )より引用

「アイガモロボ」は、2023年1月から500台限定で販売を開始し、全国各地で稼働しています。有機米栽培は流通量が少ないため、販路の確保は容易ではありません。そこで有機米デザインは「アイガモロボ」の普及により、有機米栽培農家を増やしていきながら、有機米の流通支援まで一貫して行うことで、生産者にとって新しいチャレンジをしやすい環境の構築を目指しています。

■ユナイテッドによる有機米デザインへの出資の背景

日本の基幹農業従事者は、2010年の205万人から2020年時点で136万人まで減少*¹し、そのうち65歳以上の割合が70%を超えており、深刻な担い手不足・高齢化の問題を抱えています。また、米は日本の農作物の約18%を占め約1.6兆円にのぼる市場*²ですが、買取価格は下落傾向で栽培に必要な農薬や化学肥料の価格は高騰していることから、生産者の利益確保が難しい状況に陥っています。さらに、化学肥料が環境に与える影響も大きく、国策として2050年までに有機農業取扱面積を現在の0.6%から25%まで増加させることや、化学肥料の使用量を30%抑える方針が打ち出されています*³。
一方、米の有機栽培は通常の慣行栽培と比較して除草工数が5倍以上*⁴かかるため、これまで有機栽培の取り組みや面積拡大が難しい状況にありました。

有機米デザインが提供する「アイガモロボ」は、有機米栽培のハードルを大幅に下げる革命的なプロダクトです。さらに、有機米デザインでは、有機米栽培に取り組む農家が、生産した有機米を全て出荷できるよう流通の支援も行っており、農家の方が安心して有機米栽培にチャレンジできる環境づくりを進めています。国内の有機米栽培や有機米流通を加速させていくことで、日本の農家をより魅力的な産業へと進化させる取り組みにユナイテッドは強く共感しています。

有機米デザインの事業はユナイテッドのパーパスである「意志の力を最大化し、社会の善進を加速する。」を体現する事業です。特に、日本国内での取り組み面積が最も広い稲作の領域が衰退しつつある中、有機栽培への転換により利益率の最大化を支援し、日本の農業を魅力的なものにしていく取り組みに、当社はパーパスとの親和性を感じています。そして、代表の山中氏率いる有機米デザインのチームであれば必ず実現できると信じ、この度出資することを決定いたしました。

■今後の展望

有機米デザインは今回調達した資金を、さらなる事業加速と組織拡大に向けた経営体制強化のため、各事業・対応領域におけるコアメンバーの採用へ活用していく予定です。ユナイテッドとしても、有機米デザインの事業拡大とさらなる成長に向け支援してまいります。

ユナイテッドは今後も、有望なビジネスモデルを持つベンチャー・スタートアップ企業への投資を積極的に行ってまいります。

*¹:農林水産省 変化する我が国の農業構造
(https://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/r3/r3_h/trend/part1/chap1/c1_1_01.html )
*²:農林水産省 2020年農林業センサス報告書
(https://www.maff.go.jp/j/tokei/census/afc/2020/030628.html)
*³:令和4年有機農業をめぐる事情
(https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/yuuki/attach/pdf/meguji-full.pdf)
*⁴:有機農業をめぐる我が国の現状について
(https://www.maff.go.jp/primaff/koho/seminar/2019/attach/pdf/190726_01.pdf)

■ユナイテッド株式会社 投資事業について

ユナイテッドは「意志の力を最大化し、社会の善進を加速する。」をパーパスに掲げ、投資事業、教育事業、人材マッチング事業の3つをコア事業としています。
投資事業においては、インターネットビジネスの黎明期から20年以上に渡って数々のベンチャー・スタートアップ企業に投資を行い、投資先企業の成長・EXITに寄り添ってまいりました。
現在は国内のシード~アーリーステージのベンチャー・スタートアップ企業を主な投資対象としております。投資はすべて自己資金で行っているため、柔軟かつスピーディーな意思決定が可能です。

投資後には、長年の事業運営・投資経験により培った事業・組織運営ノウハウの提供、及び資金調達・EXIT支援等を行っております。加えて、ハンズオン支援部隊であるUVS*が事業戦略立案から実行に至るまで、事業成長のための一気通貫の支援を行います。

*UVS(UNITED Venture Success):キャピタリストチーム、バリューアップチームメンバーによって構成されるハンズオン支援部隊

■会社概要

出資先名 :有機米デザイン株式会社 
本社所在地:〒184-0012 東京都小金井市中町2-24-16
設立日  :2019年11月22
代表者  :代表取締役 山中 大介
事業内容 :抑草ロボット「アイガモロボ」の開発、有機米の流通
URL   :https://www.ymd1122.com/ 

ユナイテッド株式会社
本社所在地:〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-2-5 MFPR渋谷ビル
設立日  :1998年2月20日
代表者  :代表取締役社長 兼 執行役員 早川 与規
事業内容 :投資事業、教育事業、人材マッチング事業、アドテク・コンテンツ事業
URL   :https://united.jp/

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